20年ぶり釈放 東住吉女児焼死事件 再審へ

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本日、20年ぶりに釈放

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大阪市東住吉区で平成7年、小学6年の女児=当時(11)=が焼死した火災で、殺人などの罪でともに無期懲役刑が確定し、
23日の大阪高裁決定で再審開始が認められた母親の青木恵子元被告(51)と
内縁の夫だった朴龍晧(ぼくたつひろ)元被告(49)が26日午後、刑の執行を停止され、
同年9月の逮捕以来約20年ぶりに収監先の和歌山刑務所と大分刑務所からそれぞれ釈放された。
引用:産経新聞

20年ぶりに刑務所から出てきた青木恵子さんは、晴れ渡った外の陽に眩しそうな眼をしていた。再審開始となるが無罪の可能性が高いという。

この事件は子供に多額の保険金をかけた母親と内縁の夫が、お金の為に子供を殺したということになっていた。しかも「放火殺人という残虐な殺し方」で、無期懲役刑が両親に確定していた。事件当日、「内縁の夫が自宅車庫にガソリンをまいて火をつけた、そして自宅は火の海に、入浴中だった長女が亡くなった」とされていた。

事件当時、大阪府警は直接証拠が無い中、両親を逮捕。自白と自供を積み上げていく。

母親である青木恵子さんは逮捕当日は関与を口にしたものの、翌日から無罪を主張。

青木さんの内縁の夫であった朴龍晧さんは「顔を背けながらガソリンの端にライターで火をつけた。頭部の毛髪右側部分が熱く感じた」など関与を口にしたこともあったが、公判では無罪を主張。後に、「心の自殺だった。」と自分の自白について述べている。

公判では無罪を主張し続けたが、最終的にその自白を裁判所は重く見て2006年、無期懲役刑が確定した。

しかし弁護団や支援者、そして本人達は諦めなかった。

事件の再現実験を弁護団が行なった

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弁護団が行った再現実験。ガソリンをまくとすぐに風呂釜の種火に引火、炎上した(弁護団提供)

2011年5月に、2人の再審請求審で弁護団が実施した放火の再現実験が行われた。すでに製造停止になっていた風呂釜種火のバーナーをガス会社の協力で部品から組み立て、可能な限り現場を忠実に再現した。散布装置でガソリンをまくと、途中で種火に引火し一気に炎上した。自白通りなら大やけどを負うという主張は、ここに来て抽象的可能性を超えた。

この再現実験が新たな証拠となり、高裁第4刑事部は「無罪の可能性が高くなっており、刑の執行を今後も続けるのは正義に反する」と述べ、26日午後2時で刑の執行を停止すると決定、本日釈放となった。

 

事件を一方から見ただけの判断を下すのはいかがなものか

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いろいろと多様に考えてこそ、その存在をいろいろな方向で知ることができる。
鄭明析牧師の明け方の御言葉より

 

最終的に裁判所が判断を下すまで、まだ過程がある。

この事件の経過を見ていて思ったのは、再現実験というのは弁護側、元被告側が出したものであり検察側はそこまではしないのだな、有罪の可能性は追及しても、無罪の可能性は追及しないのだなということ。こういう検察側の姿勢は当たり前なのかもしれないが、やはり神様でも無い限り、全てのことを知る術すらない人間である私達が判断を下すときどちらも追及して調べなくてはいけないのではないかと感じたのであった。一人の人間の生涯を20年を奪うほどのことであるならば。

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人は正しく知るときまで、自分が学んで知っている水準どおりに、
自分の知能どおりに、自分の頭脳の次元どおりに見て、脳に認識する。
だから、「同じ一人の人」について、いろいろに見る。
鄭明析牧師の明け方の御言葉より

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