「順理」 鄭明析
風が吹くから
枝は揺れ
葉っぱは面倒くさがって
熟しきれなかった実が
一つ二つ地に落ちるのだな。
気の毒で
走り寄って拾って見たら
病気で腐った実だ。
風が吹かなくても
主人の手が届くことなく
結局 地に落ちる実なのだな。
葉っぱが
風に揺れるのは
実は風が吹いて
生き生きと踊っているのだ。
木は丈夫で
いくら風が吹いても
揺れることはない。
木を植えた主人は
あの天にいらっしゃるが
地上に現れて
その木をぎゅっと
抱きしめておっしゃる。
大胆でありなさい。
光を放ちなさい。
そして風におっしゃる。
風よ 吹け。
私の創造の法則だから
涼しくも強くも 吹け。
強い風が吹いたら
雲はもっと大きくなる。
天が遣わした人が
雲に乗って座り
鎌を入れ
命の収穫をして刈り取る。
東方から西方までだ。
‐ドイツで【詩人としての鄭明析】
1995年に月刊「文芸思潮」に登壇した後、「霊感の詩」4冊を発表。2011年に韓国100年史詩人に公式登録。2013年、各書店にて詩集ベストセラー。現在も、詩作の手綱を緩めることなく、今までに3000編あまりの膨大な詩を発表している。