法律の壁と限界ー東名夫婦死亡事故

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2017年6月、とても痛ましい事故が起こりました。
その裁判が来週から始まります。

東名夫婦死亡事故の経緯

東名高速で、被告があおり運転を繰り返し、追い越し車線に 被害者家族が運転する車を無理矢理止めさせました。
車から降りてきた被告が、ドアから旦那さんを引きずり出し、奥さんも車から降りたときに、後続の大型トラックが突っ込んできたのです。
夫婦は死亡しました。

夫婦と共に同乗していた長女(当時15)、次女(当時11)は助かったものの・・・本当に痛ましい事件です。

 

高速を一度でも運転したことがあるかたなら分かるはずです。
追い越し車線に停止するということが、どれだけ危険なことか。
その恐怖がどれほどのものか。

 

重い刑罰が科せられてもおかしくないといわれたこの事件。
しかし、簡単にはいかないというのです。

最悪、今の法律では禁固2年で終わってしまうのではないかとみる弁護士さんもいらっしゃいます。

今回の事件、法律の壁が存在するともいいます。

 

裁判の争点となる罪

 

過失運転致傷罪 最高7年の懲役

自動車の運転により人を死傷させる行為等
→過失が何か?という点と量刑が軽すぎるという問題点

 

危険運転致死傷罪 死亡事故で最高20年の懲役

自動車の運転により人を死傷させる行為等
→そもそも運転をしている時の行為によってなので
車を停止させたあとではこの法律が適用されるのか?という疑問
横浜地検は危険運転致死傷罪で起訴。

 

監禁致死傷罪 最高20年の懲役

監禁とは「一定の場所(閉鎖空間である必要はない)からの移動を不可能か著しく困難にすること(引用:市川船橋法律事務所)」です。
今回、<監禁>状態ともいえる状況の中で起きた事故という見方もできるといわれています。
→しかし「時間がわずか2分で、監禁になるのかという問題がある」(高山俊吉 弁護士)

 

ご遺族が救われて欲しい

裁判、本当に簡単なものでは無いですね・・・。

 

でも裁判でどういう結果が出るにしろ、ご遺族、残された二人の娘さんたちが救われて欲しい。

 

ただただ、それを願うのは私だけでは無いはずです。

 

だからこそ、多くのマスコミの方々や、弁護士さんたちがこの事件に注目するのでしょう。
この事件、あまりにも理不尽さを感じるしかありません。

 

理不尽な事件が、この世から完全になくなることを切に願います。

 

参考:
【現場から、】なくせ!危険運転、両親失った姉妹「“反省”本当か聞きたい」

【東名夫婦死亡事故】なぜ監禁致死傷罪でも起訴?!簡単に解説しました
週間女性 <東名夫婦死亡事故>娘が見た事故直後の様子と、遺族の告白「容疑者は苦しみ抜いて」
JAF 危険運転致死傷罪が適用される場合とは?

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