中国 36年続いた<一人っ子政策>が廃止

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一人っ子政策が廃止になるまでの流れ

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人口の増加を抑制するためにこれまで1979年から36年間、一人っ子政策が続いてきたが、10月末に行われた中国共産党は重要会議「5中全会」で、すべての夫婦が2人の子どもをもうけることを認めるとして廃止することを決定した。ただ、認められるのは2人目まで。「子どもを産みたい」という思いを、国家が一方的に制限する構図は続く。

一人っ子政策は少数民族などを除いて、夫婦がもうけることのできる子どもの数は原則として1人しか認めず、違反した場合には罰金を課すとされていた。

 

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しかし世界的にも例のない高齢化が急速に進んで労働人口が減少し、経済への影響が懸念される状態に陥った。また、人権の侵害が指摘され、戸籍外の子どもが増えるなどの問題も生んだ。

中国は2013年末、「一人っ子政策」を緩和し、夫婦どちらかが一人っ子であれば、第2子の出産を認めたが、第2子を持つ動きは広がらなかった。出産した夫婦は当初の想定を大幅に下回っているとされる。今年6月現在で、第2子を持つ資格のある1100万組の夫婦のうち、第2子の出産を申請したのは150万組にとどまる。

子供の出生率は急激に上がる?

中国の「一人っ子政策」撤廃、米国への亡命減少も

上海で2014年9月撮影 出典:ロイター/CARLOS BARRIA

当面、子供の出生率が急激に上がるということは、ほぼ無いとみられているがその理由は大きく二つある。一つ目は、小さな家族という形態が中国文化に根を下ろし、都市部では1人の子どもに多大な教育費をかけるスタイルがすっかり定着していること。二つ目は経済面の厳しさからだ。

南開大学(天津市)のYuan Xin氏は、今回の方針は都市よりも、大家族への関心が高い地方に与えるインパクトが大きいとの見方を示したとしている。

また中国人民網によると、中国の専門家は「これは前向きな変化であり、出産率上昇にプラスの影響を及ぼすことは間違いない。ただ、進む高齢化や出産率の低下現象を食い止めることができるかどうかは、しばらく様子を見ないといけない」と分析していると伝えた。

36年続いてきたことが廃止になるのは大きな変化だ

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私が会った中国人に、何気なく「兄弟は何人いるの?」と聞いたとき、当たり前のような顔で「一人っ子だよ」と返された。そうなのだ。教科書で学んだ一人っ子は中国では当たり前のことなんだとこの時、直に感じた。

その当たり前が、36年の時を経て大転換しようとしている。急激な変化は様々な事情により無いと思われるものの、今回の転換は中国の未来に大きな変化を与えたことは間違いないのではないだろうか。

この少しの変化が、近い将来に起こる大きなより良い変化に繋がることを期待する。

 

摂理の箴言

もう少しやれば、運命が変わる。
もう少しやれば、問題が答えに変わる。
もう少しやれば、違った世界だ。
摂理の鄭明析牧師 明け方の御言葉より

 

参考:

NHK

huffingtonpost

産経新聞

朝日新聞

ロイター通信

中国人民網

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