韓国はコロナを封じ込めたとされ、世界から注目されていた。
しかし現在、韓国はコロナの感染が拡大。「コロナの第二波」とされ、この11日間で合計約3000人のコロナ感染が確認された。
この記事では第二波の経緯となるニュースをまとめた。
20/08/17 韓国で新たに197人感染 首都圏の教会中心に拡大
韓国では先週から再び感染が急拡大していて、16日一日の新規感染者は197人でした。多くは教会での集団感染で、飲食店や学校にも拡大。
保健当局は信者4000人を隔離するなどしているが、すべての信者を把握できていない。すでに検査した800人のうち4分の1が陽性で、感染者がさらに増える見込み。
丁首相は16日、2月に南部・大邱(テグ)で新興宗教団体「新天地イエス教会」で感染が爆発的に広がったことに触れ、「第2の新天地」のような事態になることに強い懸念を示した。
参照:ANN
2020/08/18 マイク使い回しも…感染拡大 韓国・ソウル 大規模集会
https://www.youtube.com/watch?v=gqft1W5EFvI韓国で、マスクをせずに大規模集会で演説をしていた教会の牧師が、新型コロナウイルスに感染していたことが判明。
8月15日にソウルで行われた、文在寅(ムン・ジェイン)政権に反対する集会。マスクを外して熱弁をふるっている牧師が、新型コロナウイルスに感染していることが確認された。
この集会では、関係者がマイクを消毒しないまま、次々と使い回していたこともわかる。
韓国では、17日の一日で246人の感染が確認され、感染の再拡大で警戒感が高まっている。
引用:FNNプライムオンライン
2020/08/19 韓国の新規感染者297人 カラオケなど利用禁止に
新型コロナの感染拡大が止まらない韓国で、19日午前に発表された18日の感染者は297人と、感染が再び広がって以降、最多となった。
ソウルのサラン第一教会を巡る集団感染は、検査を受けた3000人余りのうち600人近くが陽性となるなど、高い感染率を示している。こうした状況を受け、韓国政府は19日からソウルなど首都圏でカラオケなど感染リスクが高い施設の営業を禁じたほか、教会など宗教施設での礼拝も禁止。問題の教会を巡っては、礼拝や集会に参加した信者のうち今も約400人の行方が分かっておらず、政府が警察も動員して追跡している。
引用:ANN
2020/08/19 出演者が感染 韓国放送局CBS(キリスト教メディア)が放送中断
*CBS基督教放送はキリスト教の関連番組を中心に扱う韓国の放送局
韓国の放送局CBSはラジオ番組出演者の新型コロナウイルス感染が確認されたことを受け、ソウル市木洞にある本社社屋を封鎖し、放送を中断した。番組スタッフらが検査を受けており、感染者が出なければ20日午前から放送を再開する方針で、感染者が発生した場合は非常放送を行う。
参照:ソウル聯合ニュース
2020/08/20 CBS・KBS・EBSのスタッフ、出演者に新型コロナ感染者相次ぐ… 韓国テレビ局に「非常事態」
韓国で新型コロナウイルス感染が再び拡大する中、テレビ局のスタッフや出演者にも相次いで感染者が確認され、テレビ業界は「非常事態」となっている。
去る17日午前、CBSニュースショーに出演していたCBS所属記者一人が18日午後、新型コロナウイルス陽性と確認された。これに、CBS側はスタッフの感染者が新たに確認されたとして、感染拡大防止のための政府防疫マニュアルに従ってスタジオを閉鎖、19日午前6時より正規放送を中断し”非常(緊急)音楽”を送出している。韓国メディアで新型コロナウイルスにより正規放送が中断されたケースは、CBSが初めて。
また、KBSはドラマの俳優が19日、新型コロナウイルス陽性と確認されたため、ドラマ撮影を中断。スタッフの検査をおこなった。
EBSでは、外注プロデューサー1人と出演者3人の感染が確認された。同件について、EBS側の関係者は「感染者が確認され、疫学調査と防疫措置が全て完了し、濃厚接触者は全員が自宅隔離に入った」とし、「他の制作スタッフらは検査の結果、陰性と確認されたが、現在も自宅隔離中」と説明。
参照:WoW!Korea
20/08/21 韓国、コロナ新規感染300人超 抗議集会参加者を追跡
韓国の保健当局は21日、首都ソウルで発生した新型コロナウイルスのクラスター(集団感染)が拡大する恐れがあると警告。韓国疾病予防管理局によると、20日深夜時点で新たに報告された感染者は324人で3月8日以来の高水準、累計感染者数は1万6670人、死者数は309人。
ソウルでは先週、保守系政治団体主催の抗議集会に数千人が参加。クラスターが発生した教会の信者も一部、集会に参加したとされ、当局は感染者と接触した可能性がある人に検査を受け、自主隔離するよう呼び掛けている。
保健省のキム次官は会見で「非常に深刻な状況」と述べ、政府が集会に参加した全員の名前と、地方の参加者を運んだ運転手の名前を把握しようとしていると説明した。
保健調査当局と警察はすでに集会の周辺にいた少なくとも1万2000人の携帯電話の位置情報を入手したという。首都とその周辺の複数の自治体は社会的距離ルールを再導入し、大規模な集会を規制したり教会の礼拝などを禁止し、ナイトクラブ、カラオケバー、インターネットカフェの営業を休止させた。
参照:ロイター通信
2020/08/21 コロナ拡大封じ込め「防疫措置だけでは限界」=韓国当局
韓国で首都圏を中心に新型コロナウイルス感染者が急増している中、防疫当局が今週末以降も感染拡大が続く場合は「社会的距離の確保」のレベルを現在の第2段階から第3段階への引き上げることを検討する必要があると警告した。1日当たりの新規感染者数が300人を超え、疫学調査、ウイルス検査、隔離措置だけでは感染拡大を封じ込めるのが難しいとした上で、国民に対し防疫指針を順守するよう重ねて呼び掛けた。
中央防疫対策本部の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)本部長は21日の定例会見で、「現在の流行の規模、感染拡大の速度を防疫措置だけで抑制するのは限界がある。(新型コロナは)発症前に感染力を持つため人と人の接触を減らさない限り現在の流行を統制するのは非常に難しい」と述べた。
防疫当局はソウル市内の教会で先ごろ発生した集団感染と15日にソウル中心部の光化門付近で行われた集会に関連し、夏季休暇シーズンに伴う人の移動により首都圏での流行が全国的に広がる危険性が高いとみて、今週末が感染拡大抑制の正念場になると見通している。
鄭氏は「現在は市中感染のリスクが非常に高まった状態だ」と指摘。今週末が第2段階の効果があらわれるかどうかの分かれ目になるとした上で、国民に対し社会的距離確保の行動指針を順守するよう呼び掛け、宗教施設に対しては週末の宗教行事をオンライン形式に切り替えるよう要請した。
参照:ソウル聯合ニュース
2020/08/21 コロナ防疫活動妨害に最高刑求刑も 韓国政府が強硬対応へ
韓国政府ソウル庁舎で国民向けの談話を発表し、新型コロナウイルスの防疫活動を故意に妨害する行為に対して強硬な対応を取る方針を表明。
秋氏は「(韓国は)ここ数か月に世界最高の防疫模範国という賛辞を受けたが、このところの一部の人の無責任な行動で新型コロナウイルスの流行が第2波の入り口にさしかかっている」と述べ、深刻な状況にもかかわらず当局の防疫活動を妨害し、国の防疫体系を無力化させる行為が頻繁に起こっていると指摘した。
同氏はこのような行為は国民の生命権を侵害し、国の存立を脅かす重大な犯罪だとした上で「法務部は防疫活動を妨げる一切の行為に対して任意捜査、強制捜査など法が許すあらゆる手段を総動員して厳しく対処する」と述べ、特に悪質な行為については身柄を拘束しての捜査を原則とし、法で定められた最高刑を求刑すると強調した。
政府がこのような強硬姿勢を取るのは、ソウル市内の教会を中心に新型コロナウイルスの感染者が急速に増加しているにもかかわらず病院を抜け出したり、検査を拒否したり、保健所の職員に抱きついたりするなど非常識な行動をする人が相次いだためだ。
秋氏は、具体的な防疫活動の妨害行為として▼集合制限命令違反▼虚偽資料の提出など疫学調査の拒否・妨害・回避▼防疫関係者への暴力▼故意に連絡を絶つ・逃走するなどの行為▼組織的な検査拒否や扇動――を挙げ、国民に対して政府の防疫指針に積極的に協力するよう呼び掛けた。
陳氏は「違法集会や防疫指針違反行為が続けば、防疫指針を守っている善良な多数の国民が被害を被る」とし、「政府は一切の違法行為に対して不寛容の原則を適用し、厳しい措置を取る」と述べた。
韓氏も「虚偽の情報により正確な防疫情報が国民に伝わらなければ混乱と不安ばかりが増す」とし、「新型コロナウイルス関連のフェイクニュースを迅速に遮断し、厳しく責任を問う」と警告。
参照:ソウル聯合ニュース
20/08/21 韓国、新型コロナ第2波突入 大規模クラスター「サラン第一教会」とは
韓国で初期に急速に感染が始まったのは、新天地イエス教団のクラスターが原因だったと言われている。そして、今回の第2波感染拡大も、なんと同じく宗教団体でのクラスターから発生した。
今回、集団感染が発覚したのは「サラン第一教会」だ。1983年にチョン・グァンフン牧師によってソウル市城北区に創立され、登録信者は約3000〜4000人とされる。
一見、韓国の街でよく見かけるプロテスタント系の教会のように見えるが、実は極右的政治団体の一面も持ちあわせている。2000年中盤頃からデモ集会に積極的に参加するようになり、昨年10月には、大統領官邸である青瓦台の前で行われたデモ集会で、チョン牧師が「神を馬鹿にする者は、私が死に陥れる」という言葉を発し、キリスト教界で神聖冒涜や異端議論が提起されていた。
他にも過去、チョン牧師は「私に反する者は神でも殺す」と述べたことがあり、神を冒涜する内容の発言をしたとして批判が集中していた。
コロナウイルスに対しても独特な考えを持っており、「コロナは外部からのバイオテロによるものだ。負けてはいけない」と布教している。
さらにチョン牧師は、政府や警察の集会禁止令を無視し、8月15日の光復節に文在寅政権糾弾デモ集会をソウル市中心部の光化門前広場で決行した。この集会でクラスターが発生し、感染をさらに拡大したのではないかとみられている。
デモから2日後、チョン牧師は陽性が確認され、信者やデモ参加者の感染も次々と発覚している。保健所は、まだ検査を受けていない信者に検査を受診するよう要請しているが拒否する者が多い。
また韓国メディアによると、デモ集会前後には「クレジットカードの使用を禁止し、GPSでの追跡を逃れるため携帯電話の電源を切っておくように」と、信者同士で注意喚起のやり取りが行われており、足取りがつかみにくくなっているという。
これまでの感染対策が振り出しに。
韓国は、これまで国民一丸となってコロナの抑え込みに成功していた。エンタメ業界も徐々に復活の兆しを見せ始めるなど、嬉しいニュースを目にすることが増えてきたのも束の間、一部の身勝手な人たちによる行動でまた振出しに戻ってしまった。参照:NewsweekJapan
20/08/22 韓国 感染急増 防疫警戒レベルを全国で引き上げへ
韓国では2日連続で新型コロナウイルスの新規感染者が300人を超え、再拡大後、最も多くなりました。韓国政府は23日から防疫警戒レベルを全国で引き上げる。
韓国の21日の新規感染者は332人で、感染者は合わせて1万7002人。一日あたりの感染者は9日連続で100人を超え、14日以降では2000人以上、急増。
世界でも比較的抑え込みに成功していたとされる韓国で再拡大している背景には、ソウル市内の教会での集団感染や15日の「光復節」で禁止されていた集会を多くの人が強行したことがあるとみられる。
当初、ソウルなど首都圏で感染が広がっていたが、22日までに17のすべての広域自治体で新規感染者が出たことから、韓国政府は23日午前0時より全国で防疫に関する警戒レベルを第2段階に引き上げると発表。
引用:ANN
20/08/23 韓国で新たに397人の感染確認 警戒レベル引き上げ
韓国では発表された新型コロナウイルスの新たな感染者が400人に迫り、感染が再拡大して以降、最も多くなった。
韓国の保健当局が発表した22日の一日の新たな感染者は397人で、3日連続で300人を超えた。ソウル市内の教会で起きた集団感染が全国に広がっているほか、感染経路が分からないケースも2割近くに上っている。韓国政府は23日から全国で警戒レベルを引き上げ、教会での礼拝や大規模な集会などを禁止した。
引用:ANN
20/08/23 韓国外交部庁舎で2人感染 行政の中心にもコロナ拡大の恐れ
韓国の行政安全部は23日、外交部が入っている政府ソウル庁舎別館から2人の新型コロナウイルス感染者が出たと発表。ソウル中心部に位置する同庁舎は国家安全に与える影響が最高水準に位置づけられる施設。首都圏を中心にした新型コロナの拡大が行政の中枢に及んだことになる。
感染したのは外交部の男性職員と政府庁舎管理本部所属し、清掃などを担当する女性職員。ともに配偶者から感染し、22日に陽性が判明した。外交部が入る政府ソウル庁舎別館から感染者が出るのは初めて。
感染が判明したことを受け、ソウル庁舎別館は3フロアが臨時閉鎖され、緊急防疫が実施された。23日には同別館と本館の消毒が行われ、感染者2人との濃厚接触者に対する検査や隔離措置が取られる。
首都圏で新型コロナ感染者が急増する中、ソウル庁舎別館から感染者が出たことで、3月に政府世宗庁舎に入る海洋水産部で起こったような中央官庁での集団感染が再び起こるのではないかとの懸念が出ている。当時、海洋水産部の職員29人が相次いで感染。その家族や世宗庁舎に勤務する清掃担当職員ら計41人が感染する事態になった。
参照:ソウル聯合ニュース
2020/08/24 韓国の新規コロナ感染者266人 11日間で3千人弱
韓国の中央防疫対策本部は24日、この日午前0時現在の国内の新型コロナウイルス感染者数は前日午前0時の時点から266人増え、計1万7665人になったと発表。
首都圏の教会を中心とした集団感染がソウル市中心部での集会、職場、小規模の集まりなどを介して急速に拡大。首都圏以外の地域でも感染例が相次いでいる上、感染経路不明者の割合も大きく上昇していることから、全国的な大流行を懸念する声は依然として強い。
ソウル市城北区にある「サラン第一教会」などで起きた集団感染に関連した感染者が増え続けている中、首都圏以外でも新たな集団感染の事例が確認されている。対策本部によると、サラン第一教会に関連する感染者は23日正午現在、計841人に上る。
職場や宗教施設、医療機関などを介して感染が広がっている。
また、光復節の15日にソウル中心部で開かれた大規模集会に関係した感染者は計136人に増えた。
京畿道竜仁市の教会、ソウル市江南区の投資会社、京畿道坡州市のコーヒーチェーン店などでの集団感染に関係した感染者も増え続けている。
このほか、大田市のバドミントン同好会、入浴施設、全羅南道のフードコート、大邱市の葬儀場、仁川市の高齢者施設、教会など、各地・各所で感染例が相次いでいる。
引用:ソウル聯合ニュース
20/08/24 韓国与党「サラン第一教会は政府からの警告を無視し、大規模集会を開催」
サラン(愛)第一教会のチョン・グァンフン牧師らが参加した光復節の光化門集会について、これを「コロナ感染再拡大の原因」と主張する与党・共に民主党が集会を許可した裁判所に対しても攻撃を始めた。光化門集会を許可した判事の実名を公表し、「このような決定はできないようにする」として関連法案も提出した。
民主党8・29全党大会の候補者らが参加した22日の合同演説会は「チョン・グァンフン糾弾大会」をほうふつとさせた。党代表候補の李洛淵(イ・ナクヨン)議員はチョン牧師らについて「政府からの警告を無視し、大規模集会を開催して荒唐無稽な流言飛語まで広め、防疫に挑戦した勢力」とした上で「最も強力な方法で懲らしめることを政府に改めて要求する」と述べた。金富謙(キム・ブギョム)候補も「宗教の仮面をかぶった一部極右勢力がコロナを拡散している。ただちに抜本塞源(そくげん)すべきだ」と主張した。金候補は「彼らが政府を揺るがし、政権の崩壊まで狙っている」との見方も示した。
参照:朝鮮日報
2020/08/24 全面的にマスクの着用義務化 韓国・ソウル
ソウル市は24日から、食事の際などを除き、マスクの着用を義務化した。すでにソウルでは5月から公共交通機関でのマスク着用が義務づけられていたが、感染が再び広がったことを受け、措置を拡大した形。
啓発期間を経て、10月以降は日本円で約9000円以下の罰金が科される見通し。
韓国の保健当局によりますと、24日午前0時時点で新たに266人の感染が確認され、感染経路が不明なケースも約2割にのぼる。保健当局は「今が感染流行のピークではない」として、さらに感染者が増えるとの見方を示している。
参照:日テレ24
冒頭画像:BBC NEWS