障害者施設での実習ー殺すなんて考えられない

障害者施設での実習ー殺すなんて考えられない
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「できることなら代わってあげたかった」
相模原市 津久井やまゆり園で我が子を亡くされた親御さんの言葉です。

 

津久井やまゆり園での殺傷事件で亡くなられた全ての方に心から哀悼の意を表します。怪我をされた方々の一日も早い回復をお祈りいたします。

 

私は障害者施設に行ったことがあります。

といっても二週間しか泊まり込み実習していませんが、感じるものは本当に多かったし、実習をさせてくださった障害者施設の職員の方と障害者の方々に心から感謝しています。津久井やまゆり園と全く同じ施設ではありませんが、少しでも障害者施設のことが伝わりますよう、お祈りしながら書きました。

 

目次

重度障害者施設施設での実習

私は、関東の重度障害者施設で実習をしました。保育士の資格をとるため、実習は保育園に加えて福祉施設(乳児院や障害者施設)が必要でした。

 

大抵、保育士系学科の人達は福祉施設での希望を乳児院に出します。
私も乳児院に出しましたが、障害者施設に決定しました。
当時は少し残念な思いもしましたが、その思いは実習が始まってすぐになくなりました。
今となっては障害者の方の施設に行けて本当に良かったと思っています。

 

重度の知的障害や重症心身障害の方がはいられる施設。

私が行った場所は日帰りで利用する施設ではなく、障害者の方がそこで生活し、職員の方もその敷地内の職員宿舎にいて、一つの村か町のようでした。
(全員の職員さんが職員宿舎に入ってるわけではありません)

 

障害者の方は年上だから敬語で、さん付けしてくださいね

実習を始めるときに、職員さんから言われたことは

「障害者の方々は、私たちより年上の方々が大半です。行動をみれば、子供のように可愛いこともありますが、私たちより人生を先に生きている先輩です。だから基本的に敬語を使い、さん付けをしてください。私達もそのようにしています。」

私も実習の最初から最後まで、このことを胸にとめていました。

障害者の皆さんは、学生の私よりも年が上でした。一番年上の方で70代の方がいらっしゃいました。

 

実習初日、障害者の方々は

初日、緊張してる私を、障害者の方は暖かく迎えてくれました。
自ら私に挨拶をしに来てくれ、握手してくれました。

「よろしくね!」
と口々に話してくれました。

あのときのことは鮮明に今も覚えています。

遠くから私を見守る形の方もいらっしゃいました。その目もとても暖かかったです。

 

障害の程度は非常に様々

重度障害者施設施設といっても、その障害の中身は全く違いました。
人によっては、どうして重度障害者施設にいるんだろう?と思うような、実際に接すると軽い障害に見える方もいらっしゃいました。

職員の方も同じことを思っていたようですが障害の認定基準に照らし合わせると、重度障害者施設への入所になるそうです。

意思疎通が難しい方もいらっしゃいましたし、一方でよく理解をすることができる方もいらっしゃいました。

 

障害の程度が同じでも、性格まで同じなわけではない

障害者の方々は障害という状況はあっても、性格は健常者と同じく人それぞれです。
障害がその人の性格まで全て決めてしまうわけではありません。
非常に明るい方、大人しくコツコツ努力型、興味があることにはとことん追求する方。

得意分野も違い、細かいことが得意な方、大まかに物事をすすめる方が向いてる方などなど様々です。

 

私をカバーしてくれた障害者の方

ある障害者の男性が、私に対してたくさん接してこようとしてくださったことがありました。
親しくしてくださること自体は有り難いことですが、時には実習上の仕事に影響を与えてしまう状況にもなっていました。

どうしようか困りました。
かといって邪険に接するわけにもいきません。

その時、別の障害者の男性達が、私にあまり接しすぎないようにというような仕草を何度もしてくださいました。
そうして不穏な空気になることもなく、私も過ごすことが出来ました。

 

障害って何?障害者って何?

障害者の方と接すると、そのうち障害者であるということを忘れていきました。
1人の人間として接し、その人格に触れると、学ぶことがたくさんあり、教わることがたくさんあります。

 

先に書きましたが、障害を持つ方も性格が本当に様々です。それは健常者も何ら変わりありません。

 

私の親族には、障害を持つ人が数名います。
私は生まれてこの方、その状況でしたので その親族を障害者として意識したことが殆どありませんでした。
最近になって「そういえば、障害者といえば障害者なのか。」と思ったくらいです。

 

障害ってなんでしょう?
障害者ってなんでしょう?

 

障害者の方の人生を奪う権利は、誰にもない

手に障害がある人は、手でやることができないから足で手がすべきことをするし、足に障害がある人は、手で足がすべきことをして、人生を生きていく。障害者の人たちは、障害はあってもすることはして生きていく。
-摂理 キリスト教福音宣教会 鄭明析牧師の箴言より

障害も様々ですが、人生を生きていることに何ら変わりはありません。
その人生を奪う権利は、誰にもありません。

障害者の方の命を奪っていいという御言葉、邪険に接していいとは聞いたことが無く、1734ページに及ぶ聖書のどこにも書いてありません。

 

障害者の方をサポートしながら共に生きることと
障害者の方に暴言を吐きながら無下に接して生きることと
神様はどちらを望まれるでしょうか。
どちらを喜ばれるのでしょうか。

 

神様も主も聖霊様も、また遣わされた者も持っている一番の願いは、 この地球上のすべての人が一人も滅びないで、救われることだ。
-摂理 キリスト教福音宣教会 鄭明析牧師の箴言より

 

ローマ人への手紙12章18節
あなたがたは、できる限りすべての人と平和に過ごしなさい。

 

テサロニケ人への第一の手紙5章14節
兄弟たちよ。あなたがたにお勧めする。怠惰な者を戒め、小心な者を励まし、弱い者を助け、すべての人に対して寛容でありなさい。

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