作成:1995年
親は私に自分たちの哲学を教えて、将来の人生を示してくれたが、私は都会に出て行こうという別の考えを持っていた。しかしそれでも都会に出て行くことができず、山奥に入ってお祈りの生活をして聖書を読んだ。
鄭明析牧師 修道生活時代の祈りの洞窟 画像参照:鄭明析牧師サイト
聖書を読んでいると、もどかしい思いが込み上げてきて、時間さえあれば町に出かけ、人々に出会い、人生の話を語った。夜になると洞窟に再び戻って聖書を読み、お祈りをしながら人生を悟るようになったが、その度に神様は、人生を正しく生きなさいと隠密におっしゃった。姿勢が正しくないと腰も体も痛くなるように、人生を正しく生きないと、あらゆる苦しみがやってくるのだとおっしゃった。「金と名誉、女、良家よりも人生の主人である私をもっと愛しなさい。そうする時にあなたは地上で栄え、すべてがうまく進むのだ」。私の心の中に聞こえてくる声を通して、悟りを与えて下さった。そして「座って神様の声ばかり聞くのではなく、実践しなければならない」とおっしゃった。また「あなたが全身全霊を尽くして私に仕えて、変わらない心で私の御旨に従って行なうならば、あなたはこの世で認められるようになり、あなたを尊敬してついてくる群れが雲のように多くなるはずだ。その時にこの話をするようになるだろう」とおっしゃった。
天がまた私に悟らせて下さった御言葉があった。勤勉にいそしんで人生を学びなさい、ということだった。人生をどのように学ぶのかと聞くと、私に学びなさいとおっしゃって、もうひとつ教えて下さいと言うと、「心を広く持ちなさい」とおっしゃった。どのようにすれば心を広く持つことができるのかと聞くと、「世の中の理致を悟る時に、心が広くなり寛容になることができるのだ」、「聖書を読んで、いいと思うことを実践しなさい」とおっしゃった。それから「あなた自身の願いをかなえるためにだけもがかないで、私の願いを成すために全身全霊を尽くすならば、あなたの願いも何百倍も理想的に成し遂げられる」とおっしゃった。その時、生きている人がどうやって神様の願いをかなえて差し上げることができるのですかと聞くと、もう一度聖書を読みなさい、とそっと教えて下さった。聖書1読を数日間で終えた。読みながら、神様がすべての人を通して働いてこられたことを悟るようになった。私もそのように生きるべきだということを誓いながら祈った。「あなたが栄える道は、私の仕事をうまく成すことだ」と、イエス様がはっきりと幻で現れて、私の隣りに立って語られた。
このようにして20余年間、私に悟らせて下さった。その時に聞いたものを4千の箴言として書くようになり、その時に聖書の正しい解釈を聞きながら学ぶようになった。その方が悟らせて下さった御言葉通りにした。
1995年11月20日 月明洞にて
(このシリーズ終わり)
冒頭画像出典:鄭明析牧師公式サイト