[時事マガジン]コピーファイルで原本立証に限界を認めた国科捜研鑑定人の証言

キリスト教福音宣教会 摂理 JMS 鄭明析85 (21)
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掲載文章の翻訳、意訳


2024年7月26日

キリスト教福音宣教会チョン・ミョンソク牧師裁判の行方は?

コピーファイルで原本立証に限界を認めた国科捜研鑑定人の証言
検察、被告人を’再臨イエス’または’救世主’と信じさせた
弁護人、全体的な文脈を無視した検察側の一方的な主張に反発

25日、キリスト教福音宣教会(JMS)総裁チョン・ミョンソク牧師に対する控訴審5次公判が開かれた。

この日の公判で「抗拒不能に関する主張」と「音声録音ファイルに対する鑑定結果」をめぐり、検察側と弁護人側との間で激しい攻防が繰り広げられた。

午前の公判では、検察が被害者は宗教的な洗脳教育によって抗拒不能状態に至り、性的被害を受け、被告人を’再臨イエス’または’メシア’と信じさせただけでなく、彼の言葉に逆らうと癌になったり事故で死んだり、また地獄に行くという恐怖感を持たせたと主張した。

これに対し鄭牧師の弁護人側は、特定の教理によって洗脳させたという主張に対して反論し、「再臨イエスとは言ったこともないだけでなく、被告人の言葉に逆らえば地獄に行くという話はどこにもない」とし、「全体的な文脈を無視した検察側の一方的な主張だ」と強く反論した。

その上で客観的な証拠資料として被告人が宣教会を設立して46年間、数千件の説教映像があるので、証拠の過程で検察側の主張に対して反論できるとした。

検察は続いて「被告人はどの教会よりも比較できない絶対的な宗教的地位にあった」とし、「万民中央教会」と「救援派」の判決事例を挙げて洗脳で認めたと主張したが、鄭牧師の弁護人側では「過去に救援派事件を直接捜査した担当検事がまさに弁護人だった。救福派事件とは全く違う」と検察側の主張に反論した。

(元検察官である鄭牧師の弁護士は別ニュースによると、検察官時代に救援派事件を扱ったため内容に詳しく「全く性質が違う」と確信をもって強く反論したとされる)

万民中央教会(韓国)の事件とは  1999年に起きたMBC襲撃事件では、万民中央教会の信者たちの一部が批判的な報道をしていたMBC局内に300名が乱入、更にその一部が放送機器を破壊し、局員たちに暴力をふるった。また、教会創設者の牧師が複数の女性信徒に対しての常習的な性暴力の罪で、2018年に懲役16年の刑が確定。イ牧師は自らを「神の息子」と称していたとされる。牧師は病気で既に他界。

参照:WowKorea、NNAAsia、中央日報、DailyNK

救援派の事件とは

2014年にセウォル号沈没事件にて、船のオーナーが救援派トップだったことから大きく注目された。1987年には救援派の信徒32人が自殺する「五大洋集団自殺事件」が起こった。同事件は、信徒たちからなる会社の工場で経営者、従業員が、社債の返済をめぐる債権者とのトラブルにより集団自殺を図ったとされる。1991年には教会の献金横領でトップが逮捕、収監された。セウォル号沈没事件は、法定積載量の3倍近い荷物を積載してセウォル号を運航させていたなど危機管理の低さから起きたともされている。

参照:中央日報、AFP通信、KBSWORLD

午後の公判で鄭牧師の弁護人は、本格的な証拠調査に先立ち、当初予想していなかった「音声録音ファイルに対する鑑定が不可能である」という裁判部の決定により、弁護人は鑑定手続きを急いだが、「最終鑑定結果が出てない状態で証人尋問をすることはできない」という立場を明らかにした。その上で、録音ファイルに対する鑑定結果が編集されたり、第3者が被告人の真似をした場合、この事件の公訴事実は根底から揺らぐ非常に重要な弾劾根拠であるため、弁護側鑑定人に対する新聞手続きの必要性を言及した。

1審の過程で国立科学捜査研究院が行った鑑定結果の一部。 出典:時事マガジン

続いて、検察側証人として国立科学捜査研究院の鑑定人に対する証人尋問が午後の公判を通じて検察側と弁護人側の攻防が激しく行われた。

裁判部は、検察側の追加証人尋問と弁護人側の証人尋問が残っており、提出された証拠資料が多いため、追加審理が必要であるとして、今日予定されていた決心公判を次回に延期した。

これに対し、検察側は、被告人の拘束期間満了日が8月15日と迫っているため、今夜遅くでも証人尋問を終わらせてほしいと抗議したが、裁判官は検察側の主張を却下した。次の公判日程は8月22日午前中に行い、足りなければ27日午前まで行うと予告した。

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