[文化NEWS]’抗拒不能に関する主張’と’音声録音ファイルに対する鑑定結果’をめぐる論争ーJMSチョン・ミョンソク牧師5次公判

キリスト教福音宣教会 摂理 JMS 鄭明析85 (20)
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2024年7月26日

JMSチョン・ミョンソク牧師5次公判、検察・弁護人間の激しい攻防
‘抗拒不能に関する主張’と’音声録音ファイルに対する鑑定結果’をめぐる論争

[文化ニュース パク・ソンヘ記者] キリスト教福音宣教会(JMS)総裁チョン・ミョンソク牧師の控訴審5次公判が25日、大田高等法院第3刑事部の審理で開かれた。この日の公判では、「抗拒不能の主張」と「音声録音ファイルの鑑定結果」をめぐり、検察と弁護人側の激しい攻防が繰り広げられた。

午前の公判で検察側は、被害者が宗教的洗脳によって抵抗できない状態で性被害を受け、鄭牧師を「再臨イエス」または「メシア」と信じ込ませ、彼の言葉に逆らうと癌になったり、事故で死んで地獄に行くという恐怖感を持たせたと主張した。

これに対し弁護人側は洗脳の主張に反論。鄭牧師が再臨イエスだと主張したことはなく、彼の言葉に逆らえば地獄に行くという言葉もなかったとした。弁護人側は、鄭牧師が設立した宣教会と46年間の説教映像を証拠として提示し、検察の主張をすべて反論できると自信を見せた。

検察は鄭牧師が絶対的な宗教的地位を持つと主張し、「万民中央教会」と「救援派」の事例を挙げたが、弁護側はこの事件とは違うと反論した。

(元検察官である鄭牧師の弁護士は別ニュースによると、検察官時代に救援派事件を扱ったため内容に詳しく「全く性質が違う」と確信をもって強く反論したとされる)

万民中央教会(韓国)の事件とは  1999年に起きたMBC襲撃事件では、万民中央教会の信者たちの一部が批判的な報道をしていたMBC局内に300名が乱入、更にその一部が放送機器を破壊し、局員たちに暴力をふるった。また、教会創設者の牧師が複数の女性信徒に対しての常習的な性暴力の罪で、2018年に懲役16年の刑が確定。イ牧師は自らを「神の息子」と称していたとされる。牧師は病気で既に他界。

参照:WowKorea、NNAAsia、中央日報、DailyNK

救援派の事件とは

2014年にセウォル号沈没事件にて、船のオーナーが救援派トップだったことから大きく注目された。1987年には救援派の信徒32人が自殺する「五大洋集団自殺事件」が起こった。同事件は、信徒たちからなる会社の工場で経営者、従業員が、社債の返済をめぐる債権者とのトラブルにより集団自殺を図ったとされる。1991年には教会の献金横領でトップが逮捕、収監された。セウォル号沈没事件は、法定積載量の3倍近い荷物を積載してセウォル号を運航させていたなど危機管理の低さから起きたともされている。

参照:中央日報、AFP通信、KBSWORLD

午後の公判で弁護側は、音声録音ファイルの鑑定結果が出ず、証人尋問ができないと主張した。録音ファイルが編集されたり、第3者が真似をした場合、公訴事実が揺らぐ可能性があることを強調した。

裁判部は、検察側と弁護側からの追加証人尋問が必要なため、結審公判を延期した。

弁護側は十分な審理が行われなかったと主張し、保釈を求めた。検察側は、証拠隠滅と被害者への危害を理由に反対した。

国立科学捜査研究院の証人は、ファイル構造が変更された可能性に言及したが、メタ情報の値が一致するかどうかを確認する必要があると述べた。裁判部は、原本ファイルなしで「WhatsApp」に送信されたファイルを原本として見ることができないと判断した。弁護人側は、対照ファイルがなければ正確な分析が不可能であることを指摘した。

結果として原本の携帯電話と対照ファイルがない状況で、1審で証拠として採用されたのは無理だったという判断が出た。控訴審裁判部も最初から証拠能力について指摘し、原本の立証責任は検察側にあると話した。

裁判部は、検察側と弁護側からの追加証人尋問が必要であるとして、結審公判を延期した。次の公判期日が8月22日午前で予定され、必要に応じて8月27日午前まで行うことになった。

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