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掲載文章の翻訳、意訳、抜粋
2024年7月19日 BreakNews記者の裁判廷取材記
控訴審第4回 6月25日公判 傍聴記録
6月25日午前10時、大田高等法院231号法廷。時間になり、筆者は傍聴人番号札12番を受け取り、入廷席に着席した。
去る5月30日のキリスト教福音宣教会(JMS)チョン・ミョンソク牧師の性犯罪事件控訴審第3次裁判の傍聴に続き、第4次控訴審裁判で2度目の傍聴だった。
この日はチョン・ミョンソク牧師を代理する弁護団は計6人で前回より1人多かった。10時正午、裁判部3人の裁判官が入廷。着席後、裁判長は6人の弁護士を一人一人確認し、被告のJMSチョン・ミョンソク牧師はファン弁護士の隣に座った。
大田高等法院第3刑事部の裁判長である部長判事は、JMSチョン・ミョンソク牧師に対する強制わいせつ、無実、準強姦などの容疑で続開された2審公判(4回目)で、まず3回目の公判進行過程の全貌を改めて被告人、検察、弁護団に伝え、すぐに4回目の公判を開始した。
裁判長は「被告と検察側で申請した録音ファイルの鑑定人を呼んで鑑定をしようとしたが、鑑定を指定した大検察庁など2つの機関から原本がなく鑑定が不可能だという回答が来た」とし、「原告Bの録音ファイルに対する両側の鑑定申請をすべて取り消すことにした」と述べた。
つまり信徒(告訴人)へ性的暴行をした容疑で起訴されたJMSチョン・ミョンソク牧師の控訴審裁判で、裁判所がこの事件の証拠の一つである被害者原告Bの録音ファイルの操作の有無について鑑定が不可能だという結論を出したのだ。
原本がなく鑑定が難しいというこの録音ファイルは、原告BがJMSチョン・ミョンソク牧師から性犯罪被害に遭った当時の状況を収めたもので、被害者の声とチョン・ミョンソク牧師の声が録音されているのだが、弁護団は「他人の第3者の声が聞こえ、会話の連続性に疑問がある」として鑑定人を呼んで鑑定をしようというものだった。
検察側は「連続性は分からない。背景音はない」と主張した。弁護団は「他の人の声は明らかにある。原本がなければ、証拠能力の有無を問わず、公(公)鑑定であろうと私(私)鑑定であろうと証人申請が必要だ」とし、「これは検察弾劾のためのもので、第3者の声が明らかにあるため、被告人は録音の有無を確認しなければならないので、他の鑑定機関が必要なのだ」と強調した。
弁護団はまた、「当該ファイルの原本がなく、つなぎ合わせた痕跡があり、証拠能力がない」と主張しながら、「偽造された痕跡がある」と音声分析機関の鑑定結果を提示したりもした。
これに対し、検察側は「録音機器などは同じファイルであり、オリジナルはない。これは鑑定人も分からない。」と反論した。
裁判部は「鑑定採択を取り消す」と鑑定不採用を決定した。裁判部はまた、「被告人が収監されている大田刑務所に女性たちの写真が送付されたという検察の主張には、刑務所からもよく分からないという答えが来た」と述べた。
検察はまた、裁判部に「以前の証拠調査と今日の証拠調査など、裁判の進行を迅速に進めてほしい」と述べた。これに対し、弁護団は「公正な裁判をしてほしい」と言うと、裁判部は「公正かつ迅速に行う」と答えた。
続いて、検察と弁護団双方は証拠能力について議論を交わした。
被害者が主張する月明洞自然聖殿内での被害現場に対する弁護団の反論映像が公開された。(しかし1審裁判部はこの映像を認めず、有罪証拠として採用した。)この映像が公開される過程で、検察側は「被害者の顔が出る」と映像停止を要望した。これに対し、裁判長は引き続き再生するよう指示し、「映像を少し早く回してください」と話した。この映像視聴が終わった後、裁判部が検察に証拠意見を尋ねると、検察側は「後日提出する」と答えた。一部の検察が提出した証拠については「取り消す」と答えた。
裁判長は「被告側が提出したこの映像資料については、後で弁論資料として使う」とし、「被告側が提出した一部の映像資料及びその他の資料は証拠として採用する」と、裁判長は説明した。
また、検察が出した「Netflixすべては神のために」に出てくる録音ファイルについて弁護団が「人為的な捏造で証拠がない」と言うと、裁判長は「内容告知証拠にする」とした。検察は「放送で出した証拠内容、すなわちNetflixすべては神のためにを信じないのは裁判を誤魔化すことだ」とすると、裁判長は「この映像に対しての鑑定人について、答弁書形式で提出せよ」と弁護団に言った。
続いて検察は「被告側が提示した私的鑑定の結果は信憑性がない」とし、「当該ファイルについて『連続性と改ざんかどうかを知るのは難しい』という意見を出した国立科学捜査研究院の鑑定人とデジタルフォレンジック専門家を証人として呼んでほしい」と裁判所に要請した。
続いて「Netflixすべては神のために」の映像が公開されている間、検察側で「被害者の私生活が露出される場面が出てくるので非公開に」と裁判所に要請し、傍聴客は約10分間退場した後、再入場した。傍聴者の再入場後、映像はしばらく続いた後、終了した。
検察側は「抗拒不能に対する意見書」を出し、「被告人は被害者に聖書の勉強をさせながら、メシア、再臨イエスなどを被害者に悟らせ、教会員になり、それによって被害を受ける結果となった」とし、大容量の「証人尋問調書」を裁判所に提出すると、裁判長は弁護団に閲覧をさせた。
これに対し、弁護団は「現在起訴されたこの事件とは関係ない12年前の古い調書で証拠能力がない」と言うと、裁判部は「検討する」と言った。
続いて弁護団は検察を弾劾する証人としてA証人を申請した。 検察側は、フォレンジック部分で国科捜の鑑定人Bを証人として申請した。
そして弁護団は「JTBCで97分がなぜ48分で放送され、また別の9分の内容が操作された疑惑の映像がなぜ1審で有罪証拠になったのかJTBC側に事実照会をしてほしい」と言うと、裁判長は判事としばらく協議をし「事実確認のために照会をするから申請書を提出せよ」と言った。
これを見ても2審控訴審の裁判部は、1審とは異なり、可能な限り公正な裁判を進めようとする姿勢がうかがえた。
しかし、最後に検察・弁護団双方が主張した原告Bの証人申請には裁判部は応じなかった。
これに対し裁判長は「1審で証人尋問を行ったが、正しく行われなかったという特別な事情がない限り、性暴力被害者を再び呼び出すのは不適切だ」と線を引いた。これに対し、弁護団は「原告Bが大学病院にいる間に妄想症状を見せた部分がある」とし、「証人尋問が難しい場合は、医療機関に追加的に事実照会を申請する」と付け加えた。
このほか、裁判部は「原告Bと関連した建陽病院など弁護団が要求した3つの事実照会をすべて採択をするか検討し、7月25日に双方が申請した証人尋問を行った後、可能な限り裁判を終わらせる予定だ。」と述べた。
裁判部はまた、検察が引き続き主張する被害者の「抗拒不能」については、「裁判部がその可否を判断する」とし、この日の裁判を終了し、次の期日が来る7月25日10時に続行されるが、この日「証人尋問を終了し、裁判を結審したい」というのが裁判部の立場だが、弁護団は「裁判が終結になるか続行になるかは、その日の7月25日に分かるだろう」と筆者に話した。
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